ある銭湯での話
2010.06.10
09:24:11

放送作家Kさんの本を読んでいたらこんなエピソードが書かれていた
銭湯好きなKさんは、あるとき仕事柄
一番遅くまでやっているお風呂屋さん
で調べた結果で、ある1件の銭湯を見つけたそうだ
行ってみると、昔ながらの銭湯だけれど
脱衣所も湯船も、驚くほどきれいで清潔だったそうだ
あるときそこのおばあさんと、娘さんに
「どうしていつもこんなにきれいにしているんですか」
と聞くと「実は昨年、おじいさんが亡くなったんだけど、そのおじいさんがいつも
人様からお金をいただく以上は感動をさせなくてはいけないんだと言っていたのです」
さらに驚くことは、水道水はいっさい使わず井戸水を重油ではなく
薪を使って沸かすのだそうだ
富士山の絵は1年に一度、職人さんに描き替えてもらい
桶は木の桶を使い、それも年末の12月31日には全部回収して薪にし
次の年は新しい桶と入れ替えるそうだ
おばあさんと娘さんは、このおじいさんの人を喜ばせる
ことに仕事の喜びを見出した意志を受け継いで今日も頑張っているそうだ
そしてこのKさんは、このことに感動して
この銭湯が自分の仕事に対するお手本でもあるそうだ
「だから年末になると僕は
『今年も1年間お世話になりました』と言って
お歳暮持って行きます、本当に感動させていただきました
という気持ちを、お歳暮でお返ししているつもりです」



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