こんな絵手紙もあるんだって、おしえてくれた作品
2007.11.27
00:34:25




絵手紙という言葉を聞くようになって、もう10年以上は経つだろう
そのころ、本屋に行くたびに何冊か並んでいる絵手紙本の
筆文字や、絵の感じにひかれて、毎回手にとってみるのだけれど
一見おもしろそうに見える絵や、文字もよく見ると
みんな同じ描きかたで、つまらない
描く題材まで、みなほとんど同じ
なんでこうなんだろうなぁ、と不思議に思っていた
今回のこの個展の作者の方に、お会いしたのは
ちょうどそんな頃だったと思う
広島県には、日本でも有数の筆の産地である熊野町というところがある
その熊野町筆の里という、絵手紙をされている方にとって聖地のようなところが
主催したパラソルギャラリーというイベントがあった
もう10年ぐらい前のことである
私も友人と相田みつお氏にあこがれて始めた、へたくそな言葉を
展示していた
同じように、この作者の原さんも参加されていた
そして、なにげなく見た原さんの作品に大きな衝撃を受けた
それは、本屋で見た絵手紙本とはまったくちがう世界だった
描かれている題材も、変わっているものばかり
古い昔のラジオであったり、火鉢であったり、ガラスの傘のはだか電球だったり
言葉も、思ったことがそのまま素直に書かれていて
「へぇー、こんな絵手紙もあるんだ」 と動けなくなるくらい感動したのを
今でも、はっきりと覚えている
どうにもおさまらなかった私は、感動のフアンレターをお出しした
それに、個展の依頼もお願いした
そして、返ってきたその返信の手紙が・・・・・・なんと
私が今までいただいた手紙で、外観をみただけで
こんなに中を見るのが楽しみな、手紙はかってなかったという
くらいの本当にすてきなものだった
それから、お付き合いが始まり他県でのアートイベントにご一緒したり
お互いの個展を訪問しながらとても刺激をいただいていた
そして、今回で7回目を数える個展を久しぶりに
見させていただいた
相変わらず、力のぬけた素直な言葉と大胆で力強い絵が印象的だった
原さんの持つ人間的魅力も手伝って、会場は今回もいっぱいだった
そして、傍にはいつもやさしいご主人がにこやかに見守っていた
ご主人は、私に、夏に3泊4日で行かれたらしい蕎麦打ち修行
のことを、熱く語ってくれた
ますます楽しみなご夫妻である
私の日記で紹介したあきちゃんとなおちゃんはフジタニ家の姉妹だよ。
2人ともやりたいことに向かって一生懸命努力してるから、こっちまで何かがんばってみたくなる。
そういう関係っていいね。
青森、森のイスキアの佐藤初女さんの本の挿絵を担当されたり、島根県浜田市の名前が出てこないけど、小さな美術館で
入場者数がすごく多いところの名物館長さんとの交流や、この度中国の芸術大学の教授に若くして昇格された方とは、毎週、JRの列車の中で、作品を見てもらう間柄。
呉美術館での作品展が、きっかけで
タウン誌くれい版には、毎月一作品掲載でこの12月でまる3年など、いろいろな
交流や活躍をされています。
そして今でも忘れられないのが我が家の
障子、四十数枚をご夫妻でわざわざ車を
借りてとりにきてくれて、張り替えて
また届けてくれたという、越してきた当初の頭の下がる思い出です。
こんな行動力と、やさしい人柄にみんな
惹かれるのでしょう。