人を見送る
2008.02.17
13:31:04

昔の人のおしえ、という一説にこんなことが書いてあった
人の家を訪ねる時は、食事時をさけねばならない
手ぶらで訪ねてはならない
客が帰った後、すぐにカギをかけてはならない
なかなか耳の痛いおしえである
お宅に伺って、和やかに楽しい時間を過ごし
玄関先でお礼と、また寄らせていただく約束をし外へ出る
「ああ来てよかったなぁ、楽しかった」 と思った瞬間
『ガチャン』と後ろでロックされる音が聞こえる
もちろん無意識の行動だとはおもうけれど、なんかとても寂しい気分にさせられる
こんな経験は、以外に多いのではないだろうか
もう10年以上も前のことだけれど、とても忘れられない経験がある
京都にいる大学時代の先輩を訪ねたときのことだ
京都といっても西部の日本海側で、天の橋立などが近い峰山というところ
そこで先輩は置き薬の会社をやっている
卒業して、10年以上は経っていたとは思うが
とても暖かく迎えてくれて、たらふくご馳走にもなり
スーパー銭湯で汗をながし、夜は遅くまで現役時代のアメフトの話や
他の先輩の話などでもりあがった
そして翌日、ご馳走になったお礼やら、次の再会を約束して
固い握手で、私は車に乗り込んだ
先輩は何度もなんども、[気をつけて帰れよ]と言ってくれた
私も、何度も礼をいい、車を出発させた
車を走らせてしばらくして、ふとサイドミラーを見ると
まだ先輩は立って見送ってくれていた
田舎はけっこう遠くまで見通しがいい
そして再びミラーを見ると、ほんとうに小さいが
まだ先輩は立っていた
そのとき私は、先輩から人を見送るときは、こおするんだと
おしえていただいた気がした
何ともいえぬ、暖かい気持ちがそのあと、ずっと続いていたのを
いまでも鮮明におぼえている
それ以後、私は自宅を訪ねていただいた人を送る時
この先輩の見送り方をまねさせていただいている
あと宅配便や郵便やさんの時も、カギは時間をおいてかける
ことにしている

うちんちは、ごはん時でも手ぶらでも大丈夫よ。
この写真の家はその先輩のお宅?
素敵!
良い先輩じゃ。
そういう細かい気配りができる人は偉大に感じますよね。
確かに楽しい一時を過ごして名残がある雰囲気の中、ドアを閉めたとたんに「ガチャン」と鍵をかけられると、物騒な世の中だから鍵を閉める習慣があるとはいってもなんとなく追い出されたような、正直気分はよくないですね。
私も非常識なセールスマン以外は、なるべくしばらくしてから小さめな音で鍵を閉めるようにしています。
それからバックミラー越しにいつまでも見送っていた先輩、温かい先輩ですね。
本当にこういう時、その人の人柄がでますね。
こういう本来の日本人の心を最近のミニスカートはいてる女子高生にわかってもらいたいです。
写真は、イメージ画像です。北海道の典型的な納屋とサイロの風景です。
あまりえらそうには、言えませんが。
若い子たちも、いつか人から暖かい
見送りをしてもらったときに感じるのでは
と思います。
みんな見えなくなるまで見送る人たちだったせいか、
私も姉も姪も、みんな見送り家系?です。
なんとなく物騒な世の中なので、
宅配やさんなどの後、すぐ鍵はかけますが、
そういえば、無意識に音をたてないようにロックしてますね。
自分がされたらいやだからかも知れませんね。
佐藤浩市似! いい先輩だー!
自然に伝わるんですね。
先輩の写真、掲載できないのが残念です。昨年もあったのですが
今でも佐藤浩市以上をキープしてました。
人の気持ちになって考る人はこうですよね。
これは礼儀作法を超越した領域です。
訪問営業をしてますが時々居られます。こう言う方。とても暖かい気持ちで帰れます。
反対にササッって帰っちゃいます。(笑)
あるかといえば、けしてそんなことも
あるわけでは、なかったりします。
確かに、木漏れ日さんの言われるように
年齢とか、礼儀とかを超えた
心の領域なのでしょうね。
人の立場で物ごとを、考えれる
ひとになりたいですね。